山梨県総合教育センター > センターブログ > 新しい風が吹く日。令和8年度 初任者研修がスタートしました! 2026年4月24日カテゴリー: センターブログ 新しい風が吹く日。令和8年度 初任者研修がスタートしました! 4月17日、金曜日。 澄み渡った青空から、初夏を思わせるような力強い日差しが降り注いでいます。山梨県総合教育センターを囲む木々の緑も、今日という日を祝福するように鮮やかに輝いています。 本日、当センターにおいて「令和8年度 初任者研修」の開講式、ならびに第1日目の研修が行われました。期待と不安、そして大きな志を抱いて集まった新任教員の皆さん。会場は、これからの山梨の教育を担う若きエネルギーで満ち溢れていました。 ■使命感を胸に刻む「学びの灯」 午前中に行われた開講式。 中村智司 所長からは、「教師としての自分の使命は何だろうか?」「教師として、自分は何をするのか?」という問いを持ってほしい、との話がありました。また、総合教育センターが初任者を全力でサポートすることも伝えられました。初任者は少し緊張した中で、しっかりと前を見つめ、教師としての自覚を新たに感じる時間になりました。 続く小池孝二 教育監による講話では、まるで授業を受けているような優しい語り口で教育の本質や教育の目的について話していただきました。まず問いかけられたのは、教育基本法第1条。教育の目的は「人格の完成」を目指すことです。今の教室には、得意なことが違う子、日本語が母語ではない子、学校に足が向きにくい子など、多様な背景を持つ子どもたちがいます。これまでの「みんな同じ正解」を求める教育(正解主義・同調圧力)から脱却し、一人ひとりの「好き」を育み「得意」を伸ばす教育への転換が求められています。山梨県教育振興基本計画(令和6年度〜10年度)の大きな柱は、「自立した学習者の育成」です。「教師主導」から「子ども主体」へ、先生が教え込む授業から、子どもが自ら問いを立て、解決していく学びへ。「探究的な学び」がキーワードであり、子どもたちが当事者意識を持ち、対話を通じて合意形成していくプロセスを大切にします。最後は、「育ててあげる」ではなく「共に育つ」という教員として大切にしたいマインドセットについても、心強いアドバイスがありました。「先生も失敗していい。最初からうまくできる人はいません。失敗は【前向きに挑戦している証】です。」という言葉は初任者の心にきっと響いたと思います。 初任者の皆さんは近くの座席の仲間とペアでトークするなど、それぞれが表情豊かにリラックスした雰囲気で考えを共有して伝え合いました。また、100名を超える全体の前でも、挙手をして自分の意見をハキハキと伝える初任者もおり、その発言にきっと多くの初任者が勇気をもらい、学びへの意欲を高めたことと思います。 小沢愼太郎 人事管理監による「公務員の服務」の講義では、公務員としての責任の重さと倫理観を再確認しました。 信頼される教職員であるために、自分自身の「なりたい教師」になるために、まずはその願いをかなえる土台として忘れていけない服務の話を厳しくも温かく話していただきました。最後に、初任者は児童生徒から先生へのメッセージ動画を視聴し、教師になった自覚を新たにした様子でした。 午前中の最後には、担当者から1年間の研修の見通しについてオリエンテーションを行い、校内研修・校外研修等のしくみなどを説明し、これから始まる「学びの旅」の地図を全員で共有しました。 ■つながり、考え、学び合う「学びの焚火の時間」 午後のプログラムは、午前の緊張感とは一転して、非常に明るく活気ある雰囲気でスタートしました。 まずは、昨年度より運用を始めた初任研の特徴でもある「探究ノート」の使い方を中心に有賀拓也 指導主事よりイントロダクションとして話をしていただきました。この初任研探究ノートは、学校でいうところの「キャリア・パスポート」のような、自分の学びのログを残せるものになっております。昨年度よりさらに改良しブラッシュアップされた探究ノートは、教師人生の旅の起点となる「はじまりの書」をイメージし、より使いやすく、価値のあるものにしたいと考え改良しました。研修の起点となる「問い」から始まり、研修中に感じた「感情」「気づき」「疑問」「葛藤」など、あらゆる「内なる言葉」を自由にノートに言語化していきます。立ち止まったり、前に進んだり、ワクワクしたりモヤモヤしたりすることを「探究ノート」に綴ることで“支え”になれば、仲間との対話も表面的な会話にとどまらず“深い”問いかけができる対話になると思います。リフレクションでは、書き綴った中で次のアクションプランに繋がりそうなキーワードをピックアップしたり、実際に明日からできそうなアクションを「はじめの一歩」として書き記したりします。これらは、明日への希望を胸にしてセンターでの1日を終えられるような「願い」が込められたデザインとなっています。今後の研修を通じて「探究ノート」の白紙のページが数多くの「教師としての自分の言葉」で埋められていくことを願っています。 イントロダクションに続き、「学級経営基礎」について、義務教育課の梶原隆一 指導主事に講義していただきました。「学級経営とはどんなもの」という問いから始まり、「学級経営は〇〇したら上手くいく、というような絶対の正解やマニュアルはない」という前提の確認がされました。学級経営は、授業や生徒指導のすべての土台。子どもが「認められている」と安心できる場があって初めて、主体的な学びが生まれます。ポイントは、4月から3月にかけて教師の指導を意図的に減らし、子どもの自発性を広げていく計画性です。「何のためにその活動をするのか」という目的を明確に持つことで、一つ一つの実践が血の通ったものになります。 後半のワークでは、来週の授業参観を想定した経営方針の言語化にも挑戦。講師は「壁にぶつかっているのは、上に登っている証拠」と語り、一人で抱え込まず周囲という資源を頼る大切さを説きました。初任者が勇気をもらい、理論と実践が一本の線で繋がるような、熱い学びの時間となりました。子どもたちが安心して過ごせる学級とは何か、具体的な事例をもとに考える場面では、「自分のクラスならこうしてみたい!」「私も来週取り入れたいです!」といった前向きな意見が飛び交いました。 最後に盛り上がりを見せたのは、ワークを交えた「接遇」の講義です。有賀拓也 指導主事、鈴木高徳 指導主事、一瀬大樹 指導主事による掛け合いやデモンストレーションも交えた1時間です。 教職員としての基本的なマナーや電話応対、あいさつや身だしなみなどを実践形式で学びました。最初は慣れない所作に戸惑う様子も見られましたが、ペアワークが進むにつれて会場のあちこちで笑顔が弾けます。最後の保護者対応の演習では本番さながらの演技に会場も活気に満ち溢れていました。実践を通じて得た気づきを互いに楽しそうに共有している姿が印象的でした。 ■一日の終わりに 心地よい余韻と「リフレクション」 研修の締めくくりは、今日一日の歩みを整理する「リフレクション(振り返り)」の時間です。 ただの感想に留まらず、今日得た知識や感情を、明日からの実践にどう繋げていくか。会場には、対話の合間に生まれる「思索の沈黙」と、仲間と共鳴し合う「語らいの声」が心地よく混ざり合っていました。探究ノートの活用も初日とは思えないようなびっしりと書き綴った初任者も多くいました。これには運営担当も驚きました。 研修を終えた皆さんの表情は、朝よりもずっと柔らかく、そして力強くなっていました。 「想像と違って楽しかったです!」「同期の仲間と話せて安心した」 そんな前向きな言葉があふれる、まさに「明るい一日」の幕閉じとなりました。 おわりに(執筆後記) 「一人で悩まず、仲間と共に育っていく」 そんな、センターが大切にしている「学びのコミュニティ」の第一歩が、今日この場所で確かに踏み出されました。 初任者の先生方、今日はお疲れ様でした! 皆さんが各学校で、子どもたちと一緒に素晴らしい景色を作っていけるよう、私たちセンター職員も、全力で皆さんの「伴走者」として歩み続けてまいります。皆さんの熱気に私たちもパワーをもらいました。これからも共に学んでいきまましょう!
4月17日、金曜日。 澄み渡った青空から、初夏を思わせるような力強い日差しが降り注いでいます。山梨県総合教育センターを囲む木々の緑も、今日という日を祝福するように鮮やかに輝いています。
本日、当センターにおいて「令和8年度 初任者研修」の開講式、ならびに第1日目の研修が行われました。期待と不安、そして大きな志を抱いて集まった新任教員の皆さん。会場は、これからの山梨の教育を担う若きエネルギーで満ち溢れていました。
■使命感を胸に刻む「学びの灯」
午前中に行われた開講式。 中村智司 所長からは、「教師としての自分の使命は何だろうか?」「教師として、自分は何をするのか?」という問いを持ってほしい、との話がありました。また、総合教育センターが初任者を全力でサポートすることも伝えられました。初任者は少し緊張した中で、しっかりと前を見つめ、教師としての自覚を新たに感じる時間になりました。
続く小池孝二 教育監による講話では、まるで授業を受けているような優しい語り口で教育の本質や教育の目的について話していただきました。まず問いかけられたのは、教育基本法第1条。教育の目的は「人格の完成」を目指すことです。今の教室には、得意なことが違う子、日本語が母語ではない子、学校に足が向きにくい子など、多様な背景を持つ子どもたちがいます。これまでの「みんな同じ正解」を求める教育(正解主義・同調圧力)から脱却し、一人ひとりの「好き」を育み「得意」を伸ばす教育への転換が求められています。山梨県教育振興基本計画(令和6年度〜10年度)の大きな柱は、「自立した学習者の育成」です。「教師主導」から「子ども主体」へ、先生が教え込む授業から、子どもが自ら問いを立て、解決していく学びへ。「探究的な学び」がキーワードであり、子どもたちが当事者意識を持ち、対話を通じて合意形成していくプロセスを大切にします。最後は、「育ててあげる」ではなく「共に育つ」という教員として大切にしたいマインドセットについても、心強いアドバイスがありました。「先生も失敗していい。最初からうまくできる人はいません。失敗は【前向きに挑戦している証】です。」という言葉は初任者の心にきっと響いたと思います。
初任者の皆さんは近くの座席の仲間とペアでトークするなど、それぞれが表情豊かにリラックスした雰囲気で考えを共有して伝え合いました。また、100名を超える全体の前でも、挙手をして自分の意見をハキハキと伝える初任者もおり、その発言にきっと多くの初任者が勇気をもらい、学びへの意欲を高めたことと思います。
小沢愼太郎 人事管理監による「公務員の服務」の講義では、公務員としての責任の重さと倫理観を再確認しました。 信頼される教職員であるために、自分自身の「なりたい教師」になるために、まずはその願いをかなえる土台として忘れていけない服務の話を厳しくも温かく話していただきました。最後に、初任者は児童生徒から先生へのメッセージ動画を視聴し、教師になった自覚を新たにした様子でした。
午前中の最後には、担当者から1年間の研修の見通しについてオリエンテーションを行い、校内研修・校外研修等のしくみなどを説明し、これから始まる「学びの旅」の地図を全員で共有しました。
■つながり、考え、学び合う「学びの焚火の時間」
午後のプログラムは、午前の緊張感とは一転して、非常に明るく活気ある雰囲気でスタートしました。
まずは、昨年度より運用を始めた初任研の特徴でもある「探究ノート」の使い方を中心に有賀拓也 指導主事よりイントロダクションとして話をしていただきました。この初任研探究ノートは、学校でいうところの「キャリア・パスポート」のような、自分の学びのログを残せるものになっております。昨年度よりさらに改良しブラッシュアップされた探究ノートは、教師人生の旅の起点となる「はじまりの書」をイメージし、より使いやすく、価値のあるものにしたいと考え改良しました。研修の起点となる「問い」から始まり、研修中に感じた「感情」「気づき」「疑問」「葛藤」など、あらゆる「内なる言葉」を自由にノートに言語化していきます。立ち止まったり、前に進んだり、ワクワクしたりモヤモヤしたりすることを「探究ノート」に綴ることで“支え”になれば、仲間との対話も表面的な会話にとどまらず“深い”問いかけができる対話になると思います。リフレクションでは、書き綴った中で次のアクションプランに繋がりそうなキーワードをピックアップしたり、実際に明日からできそうなアクションを「はじめの一歩」として書き記したりします。これらは、明日への希望を胸にしてセンターでの1日を終えられるような「願い」が込められたデザインとなっています。今後の研修を通じて「探究ノート」の白紙のページが数多くの「教師としての自分の言葉」で埋められていくことを願っています。
イントロダクションに続き、「学級経営基礎」について、義務教育課の梶原隆一 指導主事に講義していただきました。「学級経営とはどんなもの」という問いから始まり、「学級経営は〇〇したら上手くいく、というような絶対の正解やマニュアルはない」という前提の確認がされました。学級経営は、授業や生徒指導のすべての土台。子どもが「認められている」と安心できる場があって初めて、主体的な学びが生まれます。ポイントは、4月から3月にかけて教師の指導を意図的に減らし、子どもの自発性を広げていく計画性です。「何のためにその活動をするのか」という目的を明確に持つことで、一つ一つの実践が血の通ったものになります。
後半のワークでは、来週の授業参観を想定した経営方針の言語化にも挑戦。講師は「壁にぶつかっているのは、上に登っている証拠」と語り、一人で抱え込まず周囲という資源を頼る大切さを説きました。初任者が勇気をもらい、理論と実践が一本の線で繋がるような、熱い学びの時間となりました。子どもたちが安心して過ごせる学級とは何か、具体的な事例をもとに考える場面では、「自分のクラスならこうしてみたい!」「私も来週取り入れたいです!」といった前向きな意見が飛び交いました。
最後に盛り上がりを見せたのは、ワークを交えた「接遇」の講義です。有賀拓也 指導主事、鈴木高徳 指導主事、一瀬大樹 指導主事による掛け合いやデモンストレーションも交えた1時間です。 教職員としての基本的なマナーや電話応対、あいさつや身だしなみなどを実践形式で学びました。最初は慣れない所作に戸惑う様子も見られましたが、ペアワークが進むにつれて会場のあちこちで笑顔が弾けます。最後の保護者対応の演習では本番さながらの演技に会場も活気に満ち溢れていました。実践を通じて得た気づきを互いに楽しそうに共有している姿が印象的でした。
■一日の終わりに 心地よい余韻と「リフレクション」
研修の締めくくりは、今日一日の歩みを整理する「リフレクション(振り返り)」の時間です。 ただの感想に留まらず、今日得た知識や感情を、明日からの実践にどう繋げていくか。会場には、対話の合間に生まれる「思索の沈黙」と、仲間と共鳴し合う「語らいの声」が心地よく混ざり合っていました。探究ノートの活用も初日とは思えないようなびっしりと書き綴った初任者も多くいました。これには運営担当も驚きました。
研修を終えた皆さんの表情は、朝よりもずっと柔らかく、そして力強くなっていました。 「想像と違って楽しかったです!」「同期の仲間と話せて安心した」 そんな前向きな言葉があふれる、まさに「明るい一日」の幕閉じとなりました。
おわりに(執筆後記)
「一人で悩まず、仲間と共に育っていく」 そんな、センターが大切にしている「学びのコミュニティ」の第一歩が、今日この場所で確かに踏み出されました。
初任者の先生方、今日はお疲れ様でした! 皆さんが各学校で、子どもたちと一緒に素晴らしい景色を作っていけるよう、私たちセンター職員も、全力で皆さんの「伴走者」として歩み続けてまいります。皆さんの熱気に私たちもパワーをもらいました。これからも共に学んでいきまましょう!