山梨県総合教育センター > センターブログ > 第2回初任者研修 2026年5月28日カテゴリー: センターブログ 第2回初任者研修 5月15日、そして22日。 若葉の緑が少しずつ深みを増していく頃、第2回目の初任者研修が行われました。 前回の研修の最後の講義、「接遇」の中で講師が心に残る問いを投げ掛けてくださいました。 「本日の受付での挨拶を振り返ってみて、自身の挨拶はいかがでしたか?」 そして迎えた今回の研修。受付には、前回とは少し違う空気が流れていました。 名簿番号や氏名を、ハキハキと、そして気持ちよく伝える声、相手の目を見て丁寧に頭を下げる姿、その一つ一つの挨拶から、“学びを自分のものにしよう”という前向きな気持ちが伝わってきました。 何気ない受付の時間。しかしそこには、確かな成長がありました。 今回のイントロダクションで掲げられた「問い」は、――「教師を支えるものとは?」 すぐに答えが見つかるものではないからこそ、初任者一人一人が、自分自身の心の中で感じたことや考えたことを「探究ノート」に綴っていきました。 この問いには、担当者たちの願いが込められています。“今日一日の研修を通して、何を感じ、何を考えてほしいのか。” その想いを話し合い、言葉を選びながら、丁寧に生み出された問いでした。 探究ノートに向かう表情は真剣そのもの。ペンを走らせる姿からは、自分自身と向き合い、心の奥にある思いを懸命に言葉へ変えようとする姿勢が伝わってきました。 本日の講義は、大きく三つの学びを軸に進められました。 その最初の時間は、本センターのICT教育支援センター・飯窪 優 指導主事による「危機管理(情報)」についての講義でした。テーマは、「情報セキュリティ」と「情報モラル」。私たちのすぐそばにありながら、時に“慣れ”の中で見落としてしまう大切な視点について、具体的な事例を交えながら丁寧にお話しいただきました。職員室や教室内での情報管理。何気なく行っている日常の行動を振り返る場面では、「これも気を付けなければならなかったのか…」そんな気付きに出会ったのでしょう。ハッとした表情を浮かべながら、真剣にメモを取る姿も見られました。便利さの裏側には、守るべき責任があること、その一つひとつの意識が子供たちや学校全体の安心へつながっていくこと、講義を通して、その重みを改めて感じる時間となりました。 続いて、「総合的な学習/探究の時間」。その奥深さと向き合う講義を、秋山克也 指導主幹・指導主事に担当いただきました。また、高等学校および特別支援学校高等部の先生方に向けては、石坂隆至 指導主事より講義が行われました。 講義の中で、秋山先生が語られた言葉が、静かに、しかし強く心に残りました。「小学校の先生方も、それぞれ何らかの専門教科をもっていると思います。しかし、“総合的な学習の時間が専門です”という先生は、ほとんどいません。ただ、全員が関わる時間だからこそ、どこまで真剣に子供と向き合えるか、その力をつけていくことを考えていただきたい。」その言葉に、会場の空気が少し変わったように感じました。総合的な学習/探究の時間では、子供たち一人一人の問いや学びに寄り添うために、教師自身もまた「考え続ける存在」であることが求められている――。そんなメッセージを受け取った瞬間でした。 最後の講義は、「教育相談の意義と進め方」について。 本センターの相談支援センターより、山口友輔 指導主事、花輪恭子 指導主事が講義を行いました。 教育相談とは何か――。それは、ただ“話を聞く”ことではなく、コミュニケーションを通して相手の気付きにつながり、悩みや問題を抱える児童生徒にそっと寄り添い、支えていく働きかけであることを学びました。講義の中では、実際に相談を行う演習にも取り組みました。相手の思いを受け止めながら言葉を返すこと、安心できる空気をつくること、多くの受講者はその難しさに改めて気付かされたようでした。「どんな言葉を掛ければよいのだろう」「本当にこの返しでよかったのだろうか」そんな戸惑いを抱えながらも、相手と真剣に向き合おうとする姿が、とても印象的でした。 学校現場では子供たちがさまざまな困り感を抱えています。だからこそ大切なのは、一度に解決しようと焦るのではなく、スモールステップで丁寧に関わっていくこと、そして、一人の教員だけで抱え込まず、「チーム学校」として支えていくこと、子供たちの小さなSOSに気付き、その声に耳を澄ませることです。教育相談の時間は、教師という仕事の温かさと責任の重さを、改めて感じさせてくれる学びとなりました。 研修の締めくくりには、「情報交換会」の時間を設けました。ホームグループに分かれ、自己紹介から言葉を交わすたびに笑顔が増え、お互いの距離が少しずつ近付いていく様子が伝わってきました。同じ“初任者”という立場だからこそ分かり合えること、同じように悩み、同じように迷いながら歩んでいる仲間がいること、仲間の存在が、きっと心強く感じられたのではないでしょうか。 そして、メインセッションで投げ掛けられた「問い」は――「あなたを支えるものとは?」 イントロダクションで考えた問いを、今度は“自分自身”へと引き寄せながら、一人一人が静かに考えを深めていきました。さらにグループで共有する中で、誰かの言葉に頷いたり、「そんな考え方もあるのか」と新たな気付きに出会ったり、一つの問いを通して、多様な思いや価値観に触れる時間となりました。 そして最後の「リフレクション」。探究ノートに綴った自分自身の言葉を、静かに見つめ返す時間が流れます。朝の自分と今の自分、一日の研修を通して浮かび上がった新たな問いや気付きが、それぞれの胸の中で、少しずつ形になっていくようでした。 教師という道に、正解はありません。だからこそ、問い続け、学び続けることが大切なのかもしれません。 第3回目も、また共に学べることを、心より楽しみにしています。
5月15日、そして22日。
若葉の緑が少しずつ深みを増していく頃、第2回目の初任者研修が行われました。
前回の研修の最後の講義、「接遇」の中で講師が心に残る問いを投げ掛けてくださいました。
「本日の受付での挨拶を振り返ってみて、自身の挨拶はいかがでしたか?」
そして迎えた今回の研修。受付には、前回とは少し違う空気が流れていました。
名簿番号や氏名を、ハキハキと、そして気持ちよく伝える声、相手の目を見て丁寧に頭を下げる姿、その一つ一つの挨拶から、“学びを自分のものにしよう”という前向きな気持ちが伝わってきました。
何気ない受付の時間。しかしそこには、確かな成長がありました。
今回のイントロダクションで掲げられた「問い」は、――「教師を支えるものとは?」
すぐに答えが見つかるものではないからこそ、初任者一人一人が、自分自身の心の中で感じたことや考えたことを「探究ノート」に綴っていきました。
この問いには、担当者たちの願いが込められています。“今日一日の研修を通して、何を感じ、何を考えてほしいのか。” その想いを話し合い、言葉を選びながら、丁寧に生み出された問いでした。
探究ノートに向かう表情は真剣そのもの。ペンを走らせる姿からは、自分自身と向き合い、心の奥にある思いを懸命に言葉へ変えようとする姿勢が伝わってきました。
本日の講義は、大きく三つの学びを軸に進められました。
その最初の時間は、本センターのICT教育支援センター・飯窪 優 指導主事による「危機管理(情報)」についての講義でした。テーマは、「情報セキュリティ」と「情報モラル」。私たちのすぐそばにありながら、時に“慣れ”の中で見落としてしまう大切な視点について、具体的な事例を交えながら丁寧にお話しいただきました。職員室や教室内での情報管理。何気なく行っている日常の行動を振り返る場面では、「これも気を付けなければならなかったのか…」そんな気付きに出会ったのでしょう。ハッとした表情を浮かべながら、真剣にメモを取る姿も見られました。便利さの裏側には、守るべき責任があること、その一つひとつの意識が子供たちや学校全体の安心へつながっていくこと、講義を通して、その重みを改めて感じる時間となりました。
続いて、「総合的な学習/探究の時間」。その奥深さと向き合う講義を、秋山克也 指導主幹・指導主事に担当いただきました。また、高等学校および特別支援学校高等部の先生方に向けては、石坂隆至 指導主事より講義が行われました。
講義の中で、秋山先生が語られた言葉が、静かに、しかし強く心に残りました。「小学校の先生方も、それぞれ何らかの専門教科をもっていると思います。しかし、“総合的な学習の時間が専門です”という先生は、ほとんどいません。ただ、全員が関わる時間だからこそ、どこまで真剣に子供と向き合えるか、その力をつけていくことを考えていただきたい。」その言葉に、会場の空気が少し変わったように感じました。総合的な学習/探究の時間では、子供たち一人一人の問いや学びに寄り添うために、教師自身もまた「考え続ける存在」であることが求められている――。そんなメッセージを受け取った瞬間でした。
最後の講義は、「教育相談の意義と進め方」について。
本センターの相談支援センターより、山口友輔 指導主事、花輪恭子 指導主事が講義を行いました。
教育相談とは何か――。それは、ただ“話を聞く”ことではなく、コミュニケーションを通して相手の気付きにつながり、悩みや問題を抱える児童生徒にそっと寄り添い、支えていく働きかけであることを学びました。講義の中では、実際に相談を行う演習にも取り組みました。相手の思いを受け止めながら言葉を返すこと、安心できる空気をつくること、多くの受講者はその難しさに改めて気付かされたようでした。「どんな言葉を掛ければよいのだろう」「本当にこの返しでよかったのだろうか」そんな戸惑いを抱えながらも、相手と真剣に向き合おうとする姿が、とても印象的でした。
学校現場では子供たちがさまざまな困り感を抱えています。だからこそ大切なのは、一度に解決しようと焦るのではなく、スモールステップで丁寧に関わっていくこと、そして、一人の教員だけで抱え込まず、「チーム学校」として支えていくこと、子供たちの小さなSOSに気付き、その声に耳を澄ませることです。教育相談の時間は、教師という仕事の温かさと責任の重さを、改めて感じさせてくれる学びとなりました。
研修の締めくくりには、「情報交換会」の時間を設けました。ホームグループに分かれ、自己紹介から言葉を交わすたびに笑顔が増え、お互いの距離が少しずつ近付いていく様子が伝わってきました。同じ“初任者”という立場だからこそ分かり合えること、同じように悩み、同じように迷いながら歩んでいる仲間がいること、仲間の存在が、きっと心強く感じられたのではないでしょうか。
そして、メインセッションで投げ掛けられた「問い」は――「あなたを支えるものとは?」
イントロダクションで考えた問いを、今度は“自分自身”へと引き寄せながら、一人一人が静かに考えを深めていきました。さらにグループで共有する中で、誰かの言葉に頷いたり、「そんな考え方もあるのか」と新たな気付きに出会ったり、一つの問いを通して、多様な思いや価値観に触れる時間となりました。
そして最後の「リフレクション」。探究ノートに綴った自分自身の言葉を、静かに見つめ返す時間が流れます。朝の自分と今の自分、一日の研修を通して浮かび上がった新たな問いや気付きが、それぞれの胸の中で、少しずつ形になっていくようでした。
教師という道に、正解はありません。だからこそ、問い続け、学び続けることが大切なのかもしれません。
第3回目も、また共に学べることを、心より楽しみにしています。