2025年6月24日カテゴリー:

令和7年度 初任者研修会(全校種オンライン)

令和7年6月20日(金)に第5回初任者研修会をオンラインで行いました。オンライン研修会は今年度2回目の実施となります。参集ではなく、オンラインで行う意義として、これからの時代に合わせ、様々な形態の研修を体験しておくことや、オンラインならではの良さを実感してもらうことが挙げられます。オンライン研修会のメリットは「移動が無い」という時間的・物理的なメリットもありますが、じっくりと自分に向き合ったり、講義内容についてゆっくり考えることができる点があります。またブレイクアウトルームを使用することによって、双方向による対話も参集と同じようにすることができます。イントロダクションの問いでは「あなたにとってウェルビーイングとは」という問いに向き合いました。このイントロダクションの問いは、当日の研修内容全体を見渡した時に、「何を研修会の入口にしたらよいだろうか」と、その日その日の研修会に合わせて、運営担当チームが吟味しています。初任者の皆さんにとって、研修内容が自分事に置き換わるようなイントロダクションになればと考えています。最初の講義では、「健康教育~学校安全~」について、保健体育課 窪田弘樹 指導主事から学びました。一度は目や耳にしたことのある学校で起きた事故や事件を取り上げ、学校の安全はどのようにして確保されるのかを考える時間になりました。ブレイクアウトルームでは「あなたの学校でヒヤッとした経験はなんですか」という話題で対話を行いました。熱中症や、部活動での事故、予期せぬ子供の行動などが多数挙げられていました。この対話により、学校安全についてより自分事として考えることができたのではないでしょうか。次の講義では、「健康教育~保健~」について、保健体育課 原ゆほ 指導主事から学びました。「あなたは今健康ですか?」という問いかけから始まり、学校保健の基本的な概要についてデータなどを提示していただきながら講義していただきました。アレルギーやオーバードーズといった最近では聞きなれた話題に加え、「がん教育」という普段あまり考えたことが少ないテーマについてブレイクアウトルームで議論をすることができました。午前中最後の講義では、「健康教育~食育~」について、保健体育課 清水美恵子 指導主事から学びました。社会の大きな変化に伴う「子供の食の変化」について考える場面を設定していただきました。学校における食育の必要性や、食の自立を目指した教育とはどんなものかについて考えることができました。ブレイクアウトルームでは「どんな場面でどんな食指導を行い、児童生徒にどんな力をつけさせたいか」について対話しました。午後の最初の講義では、道徳教育について志村貴美子 指導主事から学びました。内容はとてもボリュームがありましたが、具体的な例を交えたとても丁寧な解説によって、道徳教育の充実が求められる背景、なぜ道徳教育を推進するのか、道徳教育に求められるものについて考えました。道徳教育の目標や道徳的価値について理解を深め、途中でブレイクアウトも数回入れながら他者との対話により理解を深めていきました。運営担当チームも90分の講義が終わった休み時間に、「道徳の授業したくなりますね」と会話がはずみました。本日の最後の講義では、人権教育について保坂伸也 指導主事から学びました。「最近あったプチ幸せはなんですか」そんな問いかけから始まり、「人権とは」という本質に迫りました。人権とは誰もが生まれながらにして持っている人間の尊厳に基づく固有の権利で、自分も、自分以外の人も、全ての人が人間らしく生きるために必要なものであり、「私たちが幸せに生きるための権利」ということを、様々なアプローチで考えました。そして、「人権感覚を育む教育活動~新しい大陸に向けた航海~」の演習では、議論が白熱しました。20分に及ぶブレイクアウトルームでは「何でそれは必要なのか」「どうして私以外は捨ててしまうのか」といった意見のズレなどがどうして生まれるのかについて深堀りしていたように感じました。人権とは多種多様にあり、一度捨ててしまうと二度と戻らない尊いものだということにも触れることができました。最後のリフレクションでは、もう一度「あなたにとってウェルビーイングとは」という問いに向き合いました。運営担当チームも一緒にこの問いについて考えました。本日の講義内容と関わる部分も多く、多様化したこの社会において、自分や、自分以外の誰かのことをどのように捉えながら生きていけば良いのかについて、自分の過去の歩みと重ねながら考える時間になりました。1日オンラインということでしたが、良い学びがいくつも生まれていると感じます。次回は初めての全校種全員が参集します。皆さんが元気に揃って参加できることを楽しみにしています。