山梨県総合教育センター > センターブログ > 令和7年度 初任者研修会(全校種参集) 2025年7月16日カテゴリー: センターブログ 令和7年度 初任者研修会(全校種参集) 令和7年7月4日(金)に第6回初任者研修会を行いました。全参集での研修会は今年度初の実施となります。施設の関係で全初任者が同じ会場に一堂に会することはかないませんが、総合教育センター全体が初任者の熱気で包まれました。学校はまだ夏休み前の1学期ですが、全12回行われる校外研修会は折り返しとなりました。ここからの長い2学期と3学期へ向けて、この初任研で仲間と共にさらなる成長につなげてもらいたいと期待しています。研修のスタートは「イントロダクション」です。4月は真っ白だった「探究ノート」ですが、今では大事な自分の感情や内面を表す言葉がたくさん綴られています。この日は、会場は分かれていましたが、全校種統一した「問い」を運営チームが設定しました。この日の「問い」は「複雑で予測困難な新時代を生きる子どもにとって学校はどんな場所だったらよいだろう」です。この問いは、教育を考える本質的な問いでもあり、校種や学年やキャリアを超えて、永遠に自分に問い続けることができる、そんなデザインになっています。初任者の皆さんには、現時点で自分が考える新時代の「学校観」や「学校の在り方」に目を向けていただきました。この日は、各校種に分かれてそれぞれの校種に応じた研修内容が用意されました。自分の校種において、イントロダクションでの問いについて探りながら、各自が研修に参加していきました。午前中の最初の研修は「生徒指導」でした。小学校は総合教育センターの小俣善美 指導主事、中学校は特別支援教育・児童生徒支援課の清水慶太 指導主事、高等学校は特別支援教育・児童生徒支援課の小澤幸生 指導主事、特別支援学校はかえで支援学校の横森奈緒美 教諭が講義を行いました。「生徒理解にはじまり生徒理解におわる」この言葉が心に響いた初任者がとても多く、子供たちへの理解をより一層深めていこうという姿勢を感じることができました。次に「学習指導要領」については、小学校は総合教育センターの平沼公香 教育研究推進幹、中学校は重田誠 次長、高等学校は藤原千鶴 次長、特別支援学校は高橋正幸 指導主事から学びました。学習指導要領の変遷から、改訂の要点を踏まえ、現行の学習指導要領に書かれた「教育課程の基準」や「目標」などを中心に自身の教科だけでなく、様々な教科にも触れながら理解を深めることができました。養護教諭の初任者は、「学校における感染症対策」について総合教育センターの松井良子 指導主事と山梨大学附属病院感染制御部の矢崎正浩 看護師長による講義をいただき、「病院で得た感染症対策を可能な限り学校でも実施していきたい」「学校の職員と連携をさらに強めていきたい」という充実した感想が聞かれました。次に「発達障害を持つ児童生徒の対応」について、総合教育センターの松井良子 指導主事と保健体育課の原ゆほ 指導主事から学びました。健康相談及び保健指導には身体だけでなく、心のケアも課題であることが挙げられ、明確な目的やそのプロセスをしっかり理解して取り組む必要があることを学びました。これまで机上で学んだことだけでは対応できない事例も増えてきているので、職員で協働しながら対応することをしっかりと確認することができました。栄養教諭の初任者は、「食物アレルギー対策」について保健体育課の清水美恵子 指導主事から学びました。アレルギー疾患対策基本法や関連指針などの基本的な知識だけでなく、食を取り巻く環境や食育の実践など多岐に渡った内容を丁寧に説明していただきました。昼食は会場の都合もあり、初めてホームグループで場所を割り当てました。中には班長が「いただきます!」の号令をしているグループもあり同期との食事を楽しんでいる様子でした。午後は「キャリア教育」について、小学校は総合教育センターの小林裕直 指導主事、中学校は鈴木高徳 指導主事、高等学校は岡英幸 指導主事、特別支援学校は桃花台学園の花輪希美圭 教諭が講義を行いました。キャリア教育では、今学んでいることが将来にどのように繋がっていくのかを考えることがまずスタート。進路指導や職場体験で済ませずに、日頃の活動で取り組むことが大事であることを学びました。特に、キャリアパスポートの使い方については、新しい気づきを得ることができました。次に「特別活動」について、小学校は総合教育センターの小林裕直 指導主事、中学校は鈴木高徳 指導主事、高等学校は長沼愛実 研修指導課長から学びました。特別支援学校は「自立活動」について石川達也 指導主事から学びました。キャリア教育の要でもある特別活動では、集団活動の中で児童生徒が共感したり納得したりしながら、合意形成や意思決定をしていくことが大事だと知ることができました。自立活動については、様々な実践報告から、自立活動の目標について初任者自身が一人一人考える時間となりました。養護教諭の初任者は、「保健教育の意義と進め方」について、総合教育センターの松井良子 指導主事と保健体育課の原ゆほ 指導主事から学びました。「養護教諭が学習指導要領を学ぶ理由は何だろう?」という問いに始まり、日々の保健教育にどう生かすかを考える時間となりました。栄養教諭の初任者は、「学校給食の活用」について、保健体育課の清水美恵子 指導主事、勝沼小学校の五味秋津 栄養教諭から学びました。学校給食を活用した指導の実践例だけでなく、献立表や給食だよりの例なども提示していただくなど、とても充実した時間となりました。研修会の最後は「情報交換会」です。大研修室で小学校の初任者、中高特養栄の初任者は第3研修室と第4研修室に分かれて、ホームグループでの活動となりました。メインテーマは「あなたが教師になろうと思ったきっかけ」です。まず1stセッションでは、グループの中でペアをつくり、15分間の対話をしました。自分が教師を目指したその瞬間から今までの歩みを含めてじっくり対話し、お互いの語りを聞き合いました。2ndセッションでは、そのペアの相手の「素敵なエピソード1分紹介」をしました。今度は8人全員で参加し、話し相手だった仲間のことを一生懸命丁寧に伝えていました。紹介される側も少しはにかみながらも、グループの中にあたたかい空気が流れ、会場全体がハートフルな雰囲気に包まれました。それぞれが自身のこれまでの歩みを語り、それを聞いた相手が、その良さを共有し、承認し、拍手や笑顔でリアクションする時間がとても心地よく感じました。受講後にも、「もう一度教師の仕事を頑張ろう」「大切なことを思い出した」「みんなの話を聞いて勇気がもらえた」などポジティブな意見が沢山寄せられました。最後のリフレクションでは、もう一度最初の問い「複雑で予測困難な新時代を生きる子どもにとって学校はどんな場所だったらよいだろう」について考えました。「生徒指導」「学習指導要領」「キャリア教育」「特別活動」「アレルギー対応」「学校給食の活用」「感染症対策」「発達障害をもつ児童生徒の対応」といった1日の研修を振り返り、自分の中にある「学校観」が少し変化し、アップデートされたと感じました。最後の対話では、笑顔も見える中で自分の学校や未来の学校のことを語っている初任者の皆さんの姿があり、とても頼もしくも感じました。次回の初任研は夏期研修中になります。夏休みで少しリフレッシュして、もう一度立ち止まって、振り返って、また前を向いて、仲間と共に実りある初任者研修会を一緒に創っていきましょう。
令和7年7月4日(金)に第6回初任者研修会を行いました。全参集での研修会は今年度初の実施となります。施設の関係で全初任者が同じ会場に一堂に会することはかないませんが、総合教育センター全体が初任者の熱気で包まれました。学校はまだ夏休み前の1学期ですが、全12回行われる校外研修会は折り返しとなりました。ここからの長い2学期と3学期へ向けて、この初任研で仲間と共にさらなる成長につなげてもらいたいと期待しています。研修のスタートは「イントロダクション」です。4月は真っ白だった「探究ノート」ですが、今では大事な自分の感情や内面を表す言葉がたくさん綴られています。この日は、会場は分かれていましたが、全校種統一した「問い」を運営チームが設定しました。この日の「問い」は「複雑で予測困難な新時代を生きる子どもにとって学校はどんな場所だったらよいだろう」です。この問いは、教育を考える本質的な問いでもあり、校種や学年やキャリアを超えて、永遠に自分に問い続けることができる、そんなデザインになっています。初任者の皆さんには、現時点で自分が考える新時代の「学校観」や「学校の在り方」に目を向けていただきました。この日は、各校種に分かれてそれぞれの校種に応じた研修内容が用意されました。自分の校種において、イントロダクションでの問いについて探りながら、各自が研修に参加していきました。午前中の最初の研修は「生徒指導」でした。小学校は総合教育センターの小俣善美 指導主事、中学校は特別支援教育・児童生徒支援課の清水慶太 指導主事、高等学校は特別支援教育・児童生徒支援課の小澤幸生 指導主事、特別支援学校はかえで支援学校の横森奈緒美 教諭が講義を行いました。「生徒理解にはじまり生徒理解におわる」この言葉が心に響いた初任者がとても多く、子供たちへの理解をより一層深めていこうという姿勢を感じることができました。次に「学習指導要領」については、小学校は総合教育センターの平沼公香 教育研究推進幹、中学校は重田誠 次長、高等学校は藤原千鶴 次長、特別支援学校は高橋正幸 指導主事から学びました。学習指導要領の変遷から、改訂の要点を踏まえ、現行の学習指導要領に書かれた「教育課程の基準」や「目標」などを中心に自身の教科だけでなく、様々な教科にも触れながら理解を深めることができました。養護教諭の初任者は、「学校における感染症対策」について総合教育センターの松井良子 指導主事と山梨大学附属病院感染制御部の矢崎正浩 看護師長による講義をいただき、「病院で得た感染症対策を可能な限り学校でも実施していきたい」「学校の職員と連携をさらに強めていきたい」という充実した感想が聞かれました。次に「発達障害を持つ児童生徒の対応」について、総合教育センターの松井良子 指導主事と保健体育課の原ゆほ 指導主事から学びました。健康相談及び保健指導には身体だけでなく、心のケアも課題であることが挙げられ、明確な目的やそのプロセスをしっかり理解して取り組む必要があることを学びました。これまで机上で学んだことだけでは対応できない事例も増えてきているので、職員で協働しながら対応することをしっかりと確認することができました。栄養教諭の初任者は、「食物アレルギー対策」について保健体育課の清水美恵子 指導主事から学びました。アレルギー疾患対策基本法や関連指針などの基本的な知識だけでなく、食を取り巻く環境や食育の実践など多岐に渡った内容を丁寧に説明していただきました。昼食は会場の都合もあり、初めてホームグループで場所を割り当てました。中には班長が「いただきます!」の号令をしているグループもあり同期との食事を楽しんでいる様子でした。午後は「キャリア教育」について、小学校は総合教育センターの小林裕直 指導主事、中学校は鈴木高徳 指導主事、高等学校は岡英幸 指導主事、特別支援学校は桃花台学園の花輪希美圭 教諭が講義を行いました。キャリア教育では、今学んでいることが将来にどのように繋がっていくのかを考えることがまずスタート。進路指導や職場体験で済ませずに、日頃の活動で取り組むことが大事であることを学びました。特に、キャリアパスポートの使い方については、新しい気づきを得ることができました。次に「特別活動」について、小学校は総合教育センターの小林裕直 指導主事、中学校は鈴木高徳 指導主事、高等学校は長沼愛実 研修指導課長から学びました。特別支援学校は「自立活動」について石川達也 指導主事から学びました。キャリア教育の要でもある特別活動では、集団活動の中で児童生徒が共感したり納得したりしながら、合意形成や意思決定をしていくことが大事だと知ることができました。自立活動については、様々な実践報告から、自立活動の目標について初任者自身が一人一人考える時間となりました。養護教諭の初任者は、「保健教育の意義と進め方」について、総合教育センターの松井良子 指導主事と保健体育課の原ゆほ 指導主事から学びました。「養護教諭が学習指導要領を学ぶ理由は何だろう?」という問いに始まり、日々の保健教育にどう生かすかを考える時間となりました。栄養教諭の初任者は、「学校給食の活用」について、保健体育課の清水美恵子 指導主事、勝沼小学校の五味秋津 栄養教諭から学びました。学校給食を活用した指導の実践例だけでなく、献立表や給食だよりの例なども提示していただくなど、とても充実した時間となりました。研修会の最後は「情報交換会」です。大研修室で小学校の初任者、中高特養栄の初任者は第3研修室と第4研修室に分かれて、ホームグループでの活動となりました。メインテーマは「あなたが教師になろうと思ったきっかけ」です。まず1stセッションでは、グループの中でペアをつくり、15分間の対話をしました。自分が教師を目指したその瞬間から今までの歩みを含めてじっくり対話し、お互いの語りを聞き合いました。2ndセッションでは、そのペアの相手の「素敵なエピソード1分紹介」をしました。今度は8人全員で参加し、話し相手だった仲間のことを一生懸命丁寧に伝えていました。紹介される側も少しはにかみながらも、グループの中にあたたかい空気が流れ、会場全体がハートフルな雰囲気に包まれました。それぞれが自身のこれまでの歩みを語り、それを聞いた相手が、その良さを共有し、承認し、拍手や笑顔でリアクションする時間がとても心地よく感じました。受講後にも、「もう一度教師の仕事を頑張ろう」「大切なことを思い出した」「みんなの話を聞いて勇気がもらえた」などポジティブな意見が沢山寄せられました。最後のリフレクションでは、もう一度最初の問い「複雑で予測困難な新時代を生きる子どもにとって学校はどんな場所だったらよいだろう」について考えました。「生徒指導」「学習指導要領」「キャリア教育」「特別活動」「アレルギー対応」「学校給食の活用」「感染症対策」「発達障害をもつ児童生徒の対応」といった1日の研修を振り返り、自分の中にある「学校観」が少し変化し、アップデートされたと感じました。最後の対話では、笑顔も見える中で自分の学校や未来の学校のことを語っている初任者の皆さんの姿があり、とても頼もしくも感じました。次回の初任研は夏期研修中になります。夏休みで少しリフレッシュして、もう一度立ち止まって、振り返って、また前を向いて、仲間と共に実りある初任者研修会を一緒に創っていきましょう。